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COLUMN
2017.09.24

愛媛偏愛紀行 Vol.1[writer]たけの

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“普通”に飽きた方の、新しい愛媛のご提案

こんにちは。

最近ばっさり髪を切って朝ドラの時子みたいになりました、たけのです。

 

 

今日は「愛媛偏愛紀行」ということで

好みが人とずれているらしい私の独断と偏見で、

愛媛県に眠る、マニアックでディープなスポットをご紹介します。

 

マンネリな毎日のスパイスに、日々のストレスのリフレッシュに、

そして、一味違う愛媛を見つけるきっかけに。

皆さんのお役になりましたら幸いです。

 

八幡浜にある、元祖・モダニズム建築

 

巨匠・丹下健三さんの出身が今治市であることや、伊藤豊雄さんの建築ミュージアム、

隈研吾さんの糸プロジェクトなど、「建築」というものに触れる機会が多い愛媛県。

まだ大三島には行ったことがないのですが、かなり気になっている場所のひとつです。

 

ただ、そういった「モダニズム建築」の元祖ともいえる建築物が

意外にも、八幡浜にありました!!

 

その名も「八幡浜市立日土小学校」。

なんと、今も毎日児童が通う、現役の小学校なのです。

「え、小学校?」と疑問を感じた方もいらっしゃるかもしれません。

県内の方でも意外と知らない方が多いようで、

周囲でも初めて聞いたという人が多かったです。

 

ですが、実は近代建築としては国際的に非常に高く評価されている建築物。

国の重要文化財として指定されているだけでなく、

近代建築の保存と記録をめざす国際組織・DOCOMOMO Japan が選定する

DOCOMOMO Japan 20選」への入選や、

アメリカの文化遺産保護団体のワールド・モニュメント財団からの

ノール モダニズム賞の受賞など、

建築業界ではたびたび脚光を浴びています。

 

普段は外からしか見ることのできない校舎ですが、

今回、年に3回しか行っていない見学会に参加して参りました!

8月に参加したのですが投稿がすっかり遅くなり申し訳ございません…)

 

素人目ながら「私もこんな学校に通いたかった!」と思わず叫んだ、

その小学校の斬新な造りと緻密に計算された工法を少しだけご紹介いたします。

 

ところで、この小学校を作った人って?

1960年、『文芸春秋』の「建築課ベストテンー日本の10人」に丹下健三らと選ばれた。(八幡浜市教育委員会『重要文化財 八幡浜市立日土小学校』より)

 

この日土小学校の設計を手掛けたのは、実は当時の八幡浜市役所の職員。

松村正恒(まつむら・まさむね)さんです。

 

1913年(大正2)年に大洲市に生まれた彼は、

建築の勉強をするため高等学校進学時に上京し、その後東京の設計事務所に勤務。

日本各地で建築の経験を積んで47年に愛媛に帰郷、八幡浜市役所の土木課建築係に入所します。

以後13年にわたり、公共事業の設計に携わったのち独立、自身の事務所を構えて県内各所の設計を手掛けました。

 

市役所での勤務時には、日土小学校などの小学校や病院、八幡浜市立図書館などに、

独立後は、松山青陵高校や城西自動車学校など、実はここも!という場所も

実は松村さんの作品なのです。

 

 

日土小学校内部に潜入

 

日土小学校に入っての1番の印象は、「明るく開放的」。

大きな窓がたくさんあり、真夏なのにとっても風通りがいいのが特徴です。

ただ、これは偶然ではなく、緻密に計算された「松村マジック」によるものなのです!

 

松村マジック、まずは校舎の造りそのものにあります。

 

通常だと、長い廊下に沿って教室が並ぶのが一般的。

例えるなら、「さやえんどう」のように、きれいに1列に並んでいると思います。

ただ、日土小学校の教室、きれいに並んでいないのです(笑)

建築では「クラスター型」と言われるようなのですが、

例えると「ぶどう」のように1本の枝から伸びるように教室がくっついているのです。

なので、廊下と教室の間に空間ができる。

これによって、廊下も独立した部屋のようになり窓が増え、

風通り、室内の明るさともに抜群に良くなるんだそうです。

 

廊下と教室とは、渡り廊下のような通路で行き来できるようになっています。

 

戦後すぐに建てられたこの校舎。

できた当時はまだ蛍光灯などの照明も空調も一切ありませんでした。

でも、明るく快適に学校生活を送ってほしい、そんな想いが込められているのかもしれません。

 

2階の音楽室。
鉄骨の組み方や窓の大きさは、日土小学校ならではです。

 

松村マジック、続いては校庭の反対側にある喜木川を利用した工夫。

 

日土小学校の北側には喜木川という川が流れているのですが、

こちらの壁は一面「カーテンウォール」、

いわゆる超高層ビルのガラス張りの外壁と同じ工法が用いられています。

そのため、教室には川の反射光が入るためこちらも非常に明るくなります。

また、川側はベランダも設置。

川に突き出すほどのベランダは、現在は河川法に触れるためNGらしいのですが

川の流れとともに涼しい風も流れてきて非常に快適でした。

夏はいかだで遊んだり、ベランダから釣りをしたりできる格好の遊び場だそうで、

すごくうらやましかったです…!

 

川に突き出しているテラスは、日土小学校のシンボルともいえる場所。

 

そして、2階に上がり、日土小学校のシンボル「図書室」に足を踏み入れます。

 

天井が高く、開放的でありながらも、木のぬくもりを感じられる空間。

他の教室はパステルカラーで内装が施されていますが、ここはまた一味違う雰囲気でした。

 

 

竹を用いた装飾や六角形の机など、細部にもデザインにこだわっているのも分かります。

しかもテラス付きで、川の反射光とさわやかな風が感じられる映り込む贅沢な場所。

時間を忘れて過ごせそう、そう思える場所でした。

 

他にも、建築的には木造とスチールを組み合わせたハイブリッド型であること、

公共施設としては珍しいパステルカラー調であることなど、

他にも至る所に「松村マジック」が散りばめられていました。

私も小学生に戻れたなら、こんな学校で過ごしたいものです。

 

 

まだ間に合う!日土小見学会

 

ここまでお読みいただき「ええ、私も行ってみたいいい!!」となった方。

実は、朗報があります!

 

今回私が参加した見学会、実は毎年3回実施しています!

その3回は今回の夏休み中と、冬休みの年末、そして春休みの年度末。

そう、まだ冬と春に見学のチャンスがあるのです!!

 

次回以降の日程は下記の通りです。

 

●冬休み見学会  20171224日(日)9001600

●春休み見学会  2018325日(日)9001600

●場所  八幡浜市立日土小学校(八幡浜市日土町2-851

     ※八幡浜市役所から車で13分。

      道が狭くて若干不安になりますが、気にせず川沿いを進んでいると右手に見えてきます

 

 

こうしてみると、実は毎日何気なく目にしているものでも

実はすごい、ということがあるかもしれません。

これを機に、そうしたちょっとした「小さな発見」をしてみてはいかがでしょう?

 

また気まぐれに更新して参ります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

では、また。

 

たけの

たけの

(株)SPC 3年目になりました。松山市民も3年生。広く、浅くがモットー。 街で麦わらのベレー帽かぶった人を見かけたら、きっとそれ私です。

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