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マチボン
2018.07.05

Twenty-four Outtakes from Shodoshima Part.2[writer]ミズモトアキラ

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ということで前回の続きです。

マチボンも無事発売され、マチボンヌ読者のみなさまにおかれましては、きっとお買い求めいただいたかと思います。ぼくのまわりでも評判よくて、小豆島に行きたくなった……なんて声も多いです。 本誌はともかく、このおまけコラムが小豆島観光に役立つかは甚だ疑問ですが(笑)、小豆島イイトコっぽい〜〜って気分になっていただければ幸いです。


⑬⑭路上の現代美術その2、そしてその3。もちろん前回紹介したアンパンマンと同じ保育園です。この三枚とも同じ人の絵なのかはわかりません。でも、二枚目のドラえもんのほうなんか、ブレーキの表現などは作者の非凡なセンスを感じますね。


⑮迷路のまちの近くで見つけたスーパー狭小物件。元は喫茶店っぽいんで、日当たりのよいテラス席のようなものだったのかもしれませんね。男性三人くらいでかつげそう。


⑯これまた迷路のまち。尾崎放哉記念館のすぐ近くで見つけた”ひょうたん”ハウス。不思議なもので、こういうひなびた雰囲気の町をウロウロしてると、けっこうな割合でこんな風にひょうたんを軒にぶら下げたり飾り付けたりしている家を見かける気がします。ぼくもひょうたんは嫌いじゃないし、形のいいものなら一個くらい家にあってもいいな、と思ったりしますけど、これだけ大量に飾りたくなる気持ちというのは、ちょっと理解し難い。まあ、でも面白くて好きですけどね。あと、アルミの缶に切れ込みを入れて、ちょうちんみたいに膨らませたやつ。あれもよく田舎のお家の前で見かけますが、なんなんですかね(笑)。公民館でワークショップとかやってそうですけど。自分でも作ってみたら、魅力がわかるかもしれないんで、今度やってみます。


⑰ミスターマチボンことM編集長は車載カーナビを使おうせず、おのれの感覚だけで目的地に行こうとします。このときも取材先の「珈琲とブーケ」に向かおうとして、おもいっきり遠回り。予定になかった「大坂城残石記念公園」という場所で小休止しました。ここは昔、大坂城の石垣にするため切り出されたのに、出荷されずに残っちゃった石を「残念石」と呼んで、四十個ほど放置してあります。そのエピソードだけでもなんとなく残念な場所って感じがしますが、ぼくもどちらかといえば残念な人間なので、とても気に入りました。資料館にブラっと入ると、残石とはまったく関係のなさそうな土偶が展示してありました。形もかわいいし、顔の表情もすごくよかったので、説明も読まずに写真だけ撮り、あとから調べると、小豆島とは何百キロも離れた青森県野辺町というところから贈られた”板状立脚土偶”でした。どういう由来があってここにやってきたのかなど、まったくわかりません。大坂城残石記念公園に寄った時はチェックしてみてください。


⑱マチボン取材班が「井上誠耕園」さんの取材にかかりきりになっているあいだ、特になにを手伝えるわけでもなかったので、四歳児なら確実に警察へ捜索願いが出るくらいの長時間、ひとりで外をほっつき歩いてました。結局、辿り着いたのは池田港。天井にパンダとかキリンのオブジェが載っかったクレイジーなデザインのフェリーが出港しているので、一見の価値はあるのですが、残念ながらぼくが寄った時には出港したあとで、間近では見られませんでした。でも人気(ひとけ)も少なくて、公園のベンチや遊具も独り占めできたし、時間が止まったように過ごせると思うので、すごくオススメです。行ってはみたものの「なんもねえじゃん!」と腹を立てたあなたは、ただちに「井上誠耕園」さんへ直行してください! おしゃれで見どころもたっぷりある素敵なショップですよ。おすすめはぼくもお土産として購入した「オリーブちりめん山椒」です。


⑲小豆島出身の柳生忠平さんという画家が館長を務める「妖怪美術館」を中心に、迷路のまち周辺は妖怪推し。夜道は気をつけて!


⑳元そうめん工場だった建物をおしゃれにリフォームした「うすけはれ」。近くには観光スポットとして有名な中山千枚田や行列必至の人気店「こまめ食堂」なんかもあったりして、そことセットで回られる方も多いそうです。島の中央部にあたるこのエリアは、まさに日本の原風景といった古い里山の風情が残っていて、とても素敵でした。それにしても、良いお店でした、うすけはれ。ジャージ姿で自宅から徒歩数分の回転寿司やハンバーガーショップで、ズボラな食事をとりがちな自分の生活を思わず反省しましたよ。


㉑㉒ちゃんと取材許可を取ったわけではないので、本誌では店名は伏せたのですが、M編集長と昼ごはんを食べたのは、「妖怪美術館」の並びにある「ひよこ食堂」。仕出しに力を入れられてるようで、一回目の取材旅のときは開店時間に行ったのですが、お弁当の準備が忙しいとのことで断られ、二回目でリベンジ成功。ケチャップの味も濃い目、見た目もワイルドなオムライスは、働く男のためのひと皿って感じでした。


㉓「二十四の瞳映画村」でのオフショット。初めての本格的な撮影で緊張気味だったモデルのミナミちゃんをM編集長&カメラマンの国貞さんを中心に盛り立ててます。ああ、女の子のいる現場は良いなぁ……。それに反して、ぼくのページの色気の無さと言ったら……。


㉔……としみったれていたら日が暮れました。述べ四日間の取材で、普段の自分なら足を運ばないようなところにも行けたし、それ以上にたくさんの魅力的な人と知り合うことができました。結局のところ、誰かとの出会いが旅の思い出としていちばん心に残りますね。忘れられないうちに、またすぐ会いに行きたいなあと思ってます。そのときはもちろんマチボン『旅する小豆島。』を持って行きますよ。

 

最後に余談ですが……

取材先の方々のご厚意で、ぼくをはじめとした取材班はここに写っている大きなロッジに宿泊させていただいたのですが、最初の一泊はなんとこんな施設にぼくひとりで泊まることになり、人生で一、二を争うほどのおっかない一夜を過ごしました(笑)。もちろん霊が出るとか、そういうことではいっさいなく、ただただ心細くて辛かった……というだけなんですけどね。そんな意味でも、今号は忘れられない一冊となりそうです。

ミズモトアキラ

ミズモトアキラ

エディター&DJ / 1969年、松山生まれ。2013年から活動拠点をふたたび愛媛に。音楽、映像、写真、デザインなどを多角的に扱い、テキスト、編集、デザインを手がける傍ら、トークイベントやワークショップの主催も精力的に行っている。

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