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COLUMN
2018.09.13

ホホホな日々 vol.14[writer]豊島吾一

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ちいさなこえのききかた

「ちいさなこえのききかた」。これは昨年の11月に行われた「ぼくらの市民会館」で行われたトークセッションのタイトルである。ホホホ座員である青砥くんが考えたもので、僕はとてもいいタイトルだなぁ。と感心している。

このトークセッションのメインスピーカーは音楽家で文筆家でもある寺尾紗穂さんと尾道のCDショップれいこう堂の信恵勝彦さんであった。お二人に共通するのは、日々の中で聞き逃してしまいそうな声に耳を澄まし、それをキャッチし、アクションまで繋げていく点だ。お二人に僕も加えてもらって、青砥くんのなんとも憎めない独特のテンポの司会のもとトークは進められた。その様子は愛媛新聞や寺尾さんのエッセーにより高知新聞にも掲載された。そこで話し合って以降、僕は「ちいさなこえ」が自分の中で大きなテーマとして育ってきた。

聞き取る力

先日今治ホホホ座にトークに来て頂いた西村佳哲さんの新著「一緒に冒険をする」もそうだが、最近僕が読んだ本は、作者が様々な人物にインタビューしているものが多く、みなさんとても上手に相手の考えを聞き取っていくので感心させられる。

この「聞き取る力」は生活のあらゆる場面で重要だと感じる。例えば僕の仕事の場合、生徒の発する小さなアピールやヘルプを聞き逃さないために使われている。そのアピールやヘルプは声にならず、表情や会話のちょっとし「間」で表現されることもあるから注意深く彼らを観察しないといけない。

また今治ホホホ座として行っている中心市街地活性化に関わるような活動でも同じようなことを感じる。活性化のための試みはもう10年以上にわたって様々な形で続けられているが、いまだ明確な指針が無いように思う。たとえば商店街というエリアだけとってみても、場所によって現状や求められていることが違う。

長年そこに暮らしてきた人の意見や思いに耳を傾け、その上で無用な軋轢とは距離を保ち、自分たちのやるべきことをあぶりだしていく。それにはまず複雑に絡み合った糸を引きちぎらずに少しずつほどくような作業が必要なのではないだろうか。

 

右は西村佳哲さんの「一緒に冒険をする」。左は寺尾紗穂さんの「音楽のまわり」どちらもおすすめです。

 

続けることと変えること

様々な声に極力注意しながら色々な事を行っていると、続けていくべきことと変化が必要なことを感じる。イベントを行っても、その先が見えるようなものと見えないもの。この差は感じることはとても大きい。

作り上げるときにはどのイベントでも頭を絞ってアイデアを考える。でも、どんどん変化している周囲の状況に次第にフィットしなくなるものも出てくる。そんな時期が来たら、あっさり方向転換する潔さも必要ではないかと最近は感じている。

5年間続けてたハズミズムを今年お休みしたのもそんな考えからだ。小さいながらも友人達と作り上げて来た親子で楽しめる音楽空間。その在り方には疑いが無いけど、これまでやって来たことに、現在この街で必要とされる何かを加えて、さらに一段階上へとこのフェスを育てたいと思った。今年はハズミズムをお休みしている分、全力で市街地での活動に取り組んでいるし、仕事もしっかり準備して新たな展開へと勇気を持って進もうと思っている。

来年行うハズミズムは、これらの変化を飲み込んだ、さらに楽しい空間になると思うのでぜひご期待いただきたい。

 

 今治の丹下建築、初の解体か

そうこうしているうちに、今治市役所の第一別館が耐震性不足と老朽化のため建て替えも視野に整備が検討されるらしいと新聞記事が出た。取り壊しとなれば市内八つの丹下建築で初めてとなる。さらに市は今回の整備計画で本館、市民会館を含む耐震改修の判断や施設配置なども検討するという。

今治市民会館の壁面はとても美しいと思うのですが、いかがでしょう?

 

古いものが新しくなる。それ自体が悪いわけではない。新しいものも長い年月をかけて次の時代の古いものへと育っていくわけだから。でも、その年月を歴史として刻んでいけるものと、ただの時間の経過にしてしまうものには結構な差がある。その差を見極めるには非常に多くの声を聞き検討を重ねる必要があると思う。

今治市内のそこかしこが次々と部分的に改修されていく中で、つぎはぎだらけの街にしてしまっては、せっかく新しくするのにもったいなさ過ぎませんか?

この建築を日々使っている市民のために、ぜひ多様な意見に耳を澄まして検討してほしいと願っている。

次回のコラムは、そんな状況に一石を投じるイベント「ぼくらの市民会館・秋」についてたっぷりご紹介する予定。

 

ホホホなイベント情報

今月は貴重なライブが2つ!!

今治のお寺にカリブ海の島国トリニダード・トバゴから陽気な楽団がやってくる!来日に合わせての奇跡の今治公演、お見逃しなく!

『Lujoe and the Gifted Special Live』

2018年9月19日(水)
会場:西蓮寺(今治市風早町4-99)
開場19時00分 開演19時30分
予約3000円 当日3500円(1ドリンク付き)
予約i.hohoho.za@gmail.com/09084790140(今治ホホホ座)

唯一無二のグルーブを生み出すギタリスト「YOSHITAKE EXPE」さんによる貴重な今治ライブ!たくさんの音楽家が訪れる今治でも、この音像にはなかなか触れる機会がありません。今治ホホホ座がSPACE GUITARで電化される夜!電気信号による壮大な巻物!お見逃しなく!

2018年9月23日(日)
EXPE TOUR 2018
「Space Guitar Scrolls 」

出演:YOSHITAKE EXPE、 Mineo Kawasaki(cowbells)
会場:今治ホホホ座(今治市共栄町1-3-3)
時間:open:18:30 start:19:00
料金:2500円(1ドリンク付き)
予約:i.hohoho.za@gmail.com / 090-8479-0140(今治ホホホ座)

豊島吾一

豊島吾一

学校になじみにくい子供のための学校「今治高等学院」の学院長。音楽フェス「ハズミズム」の代表、「今治ホホホ座」共同代表。スティールパンバンド「minamo」のリーダーで今治の雑貨店「うお駒」の従業員。面白そうなことを全部やるべく、とっ散らかった日々を送る。

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