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COLUMN
2019.02.01

ドイツ女子が松山をディスカバー! vol.11[writer]Annika Demgen

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こんにちは!最近スリルある絶景を探し回っているアニーです。「えっ寒波に覆われた松山で、わざわざ汗水たらして身震いさせる景色を見つけ出す価値があるの?」と最初は自分の欲求に疑問を抱きました。でも実験的にやってみればスリルを味わうのが、冷え対策につながるとディスカバー。(それはこのコラムの心掛けやけん、つきおうてや!)

スリル満点のお寺

そこで訪ねたのが道後の石手寺です。石手寺は四国八十八ケ所霊場の第51番札所で、境内のほとんどが国の重要文化財に指定されています。その環境でまず、刺激を与えてくるのはお寺の独特な雰囲気。龍の上に乗っかっている菩薩様やトーテムポールのような像に出くわし、仁王門へ進んでいくにしたがってごちゃごちゃ感が不協和音を奏でます。また、本堂に面してお寺の『愛情ある放置感』が著しい。堂塔はかなり老朽化しつつも、重厚さがはなはだしく伝わってきます。あちこちにボロボロな提灯や願いを込めた後の色あせたお守りが置き去りになり、過ぎ去った人と年月を想像させる空気を醸し出しています。

 

そして本番のスリルを味わえるところはマントラ洞窟です。その洞窟は本堂左奥にあり、「悟りの世界の修行道場」と呼ばれています。入り口をくぐりこんで初っ端から目にするのが洞窟の闇。少し行くと電球が設置されていますが、明るい場所に着いても今度また暗くなるので、目が暗闇に慣れないままビクビクしながら奥へ進行するほかない。途中で天井から吊るされたものに頭をぶつけたり、コウモリがパタパタと飛んできたり、期待していた興奮が訪れます。やっと出口に辿り着いたら、安堵の胸を撫で下ろして「あれ、温かくなった!」と心付きました。洞窟のスリルや温かさのおかげで冷え性を撃退!

ハンブルクの洞窟

出身地のハンブルクではお寺も洞窟もありません。スリルを求めるときはその代わりに防空壕へ行くしかありません。防空壕は二次世界大戦に造られて、街の下に590ぐらいが残っています。そのためハンブルクはシェルター王国とも呼ばれています。しかし防空壕を訪ねるのは石手寺の洞窟ほどシンプルなものではありません。

 

ハンブルクにある防空壕。(Photo: fsHH CC0 1.0 https://creativecommons.org/publicdomain/zero/1.0/deed.de)

ハンブルクにある防空壕。(Photo: fsHH CC0 1.0 https://creativecommons.org/publicdomain/zero/1.0/deed.de)

 

ほとんどの防空壕は一般に開放されていないし、入っていいシェルターは博物館だし、興奮を味わいたいと思ったら予約など準備が必要です。そして実際に見に行くと体をいい意味で身震するどころか、戦争さながらの設備を回ってその恐ろしい歴史を身近に感じすぎて凍り付いてしまいます!

 

ということで風邪対策としては防空壕より洞窟の方をお勧めします!

 

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Annika Demgen

デームゲン・アニカ 1983年ドイツのハンブルク市生まれ。ハンブルク大学の 日本学科在学中に、福井県で日本の生活を初体験。 大学卒業後、ライター・翻訳者として活動。 2016年からはいきいきと松山で生活しています。

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