自然素材の質感とデザイン、住居としての性能の高さに惹かれて
念願の家づくりに臨むにあたり、ご夫妻は独自に勉強を重ねていくにつれ、素材や性能の重要性を実感するようになったそう。そうして行き着いたのが、隣町にある昭和建設でした。建材屋を営み同社との付き合いがあるお父様からも「昭和建設は機能性もデザインも良く、他にないことをしている」とお墨付き。お二人は自然素材で快適に住まえる平屋をオーダーされました。
二人暮らしにちょうどよく、コンパクトな間取りという要望に対し、設計士の氏間さんはパブリックゾーンのLDKと、水まわりや居室などのプライベートゾーンをゆるやかにわける回遊動線を提案しました。玄関の正面の扉を引けばLDKが広がり、すぐ右手に進めば水まわりという2WAY動線が便利です。
リビングの床一面には、屋久島の地杉を使用。深みのある木目をというご夫妻の要望を満たしたセレクトです。内地材に比べて養分が詰まっているので赤みが濃く、セドロールという物質が安眠効果やリラックス効果を発揮するといわれています。壁には鉱物を主成分とする天然素材100%の内装材・モイスを使用。調湿効果、消臭効果にも優れているほか、崩れにくいので床と壁の継ぎ目に巾木がいらず、埃が溜まりにくいというメリットもあります。
LDKと和室を合わせて28畳の大空間が広がる平屋
「家族で過ごす場所も個々のスペースも充実させたい」「子どもたちがどこで遊んでいても見守れる平屋を」といった要望に対して、LDKと和室を合わせて28畳の大空間が広がる平屋を実現。田園風景に囲まれた立地を最大限に生かすため、南向きのリビングに沿って縁側を置き、LDKと子ども部屋に面した中庭も確保しました。光と風を導くパッシブデザインが、住まいに心地よさをもたらします。
奥様はピアノ、ご主人はギターと、音楽という共通の趣味を持つご夫妻。氏間さんは、そんなお二人のライフスタイルや趣味、好きなものなども丁寧にヒアリングし、さまざまなアイデアを提案。奥様のピアノは、キッチンの造作家具の隣にシンデレラフィット。家事の合間に、リビングでくつろぐひと時に、自然と音楽に触れることができます。
一方、ご主人のギターは、居室のOSBパネルに飾れるようにし、住みながらDIYが楽しめる趣味空間を実現しました。できるだけ音が外に漏れないよう、天井は吸音仕様とし、壁は新聞が原料の断熱材・セルロースファイバーで囲って防音室としています。
キッチンやトイレの収納棚などの家具や建具も、自社職人によるオーダーメイド。ペンダントライトやヨシュア工房の砥部焼の手洗いボウルやラウンドウォールミラー、真鍮の取っ手など、お二人がセレクトしたセンスあふれるアイテムを合わせて、オンリーワンの空間を創造しています。
外壁はシルバーブラウンのガルバリウム鋼板をベースに、一部リビングのある南面の壁と軒天井には屋久島の地杉を採用。ヴィンテージ感のある塗装でかっこよく仕上げました。
建築士事務所について
ONLY ONE STYLE 昭和建設 一級建築士事務所 氏間 貴則
八幡浜市出身。京都建築専門学校卒。昭和建設取締役。
一級建築士。屋久島の森と暮らす協議会副会長。松山にも建設事務所を構え、幅広い建築物を手掛ける。
他にも『愛媛デザイナーズハウス』では、
理想の住まいを形にする愛媛の気になる住宅デザイナーが建てた
こだわりのお家をご紹介しています。