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夫は性能、妻はデザイン。それぞれが重視することを高いレベルで叶える。
ご主人は性能面を重視、奥さまはデザイン重視、その両方を満たす業者として気になり、パッシブハウス・オフィスへの訪問、完成見学会への参加などを経て、同社への依頼へとつながった。最初、それぞれにこだわりはあったものの、具体的に「ああしたい」「こうしたい」と言葉にすることが難しかったが、そんな空気を一変させてくれたのが設計士のアドバイス。打ち合わせをしながらスッキリとさせながらも個性を感じさせる外観デザインとすること、LDKに多様な機能を持たせること、自然エネルギーを最大限に活用すること、そのために窓の性能にとことんこだわること…など具体的な方向性がゆっくりと固まっていった。
スタディコーナーは目線の位置の窓から開放感が得られる仕掛けに
スキップフロアを活用して、暮らしを楽しむ
「多様な機能を持たせたい」と望んだLDKには、階段下スペースを活用した土間を。土間のかまちに腰を下ろして、日向ぼっこを楽しむのもgood。お子さんの遊び場やグリーンステーションなどいろんな活用ができそう!ここから効果的に取り込まれた光や風は、各所に心地よい自然の息遣いを拡散してくれる。自転車の保管やメンテナンのためのスペースとして使うことができる。また家の中でありながら「外」の気配を持っていることから、お子さんにとっても隠れ家的な魅力あるスペースとなっている。
玄関に立ち上がりの壁を施すことで、来客からの目線を柔らかくガード。壁面には家族みんなの靴が収められる大容量の収納
自然素材を使用した邸内の雰囲気はとてもオーガニック
無垢のナラ材を施した造作キッチンは、使いやすいⅡ型を選択。シンクから延長させたダイニングテーブルにより、家事もスムーズに行える。漆喰の塗り壁やクロス、ナラ材や杉柾目材など随所に自然素材を使用した邸内の雰囲気はとてもオーガニックに。階段はスタイリッシュなブラックカラーで空間を引き締める役目を果たしている。
大ぶりの壁づけミラーにより、朝の混雑時には二人が同時に身支度可能。収納は壁面に集約して空間を有効活用
木製フレームで造られた「佐藤の窓」
今回、採用した「佐藤の窓」は効果的に日射を邸内に取り込み、5つの窓に取り付けた外付けブラインドが、夏場の日射を遮蔽。高性能住宅に全館空調を採用し、パッシブハウスとしての機能を満たした住まいとなり、性能とデザインを高いレベルで調和させるコトができた。窓からは光が差し込み、オーガニックな空気で満たされるプライベートゾーン。
杉板と塗り壁で仕上げた外壁は、個性をプラスし表情豊かに
杉板は北欧の先住民族が自然の鉱物から作った保護材で塗装。縦張と横張を使い分けて変化をつけた。自然由来のガルデ塗り壁は汚れがつきにくいのが特徴。お庭&外構、建物の雰囲気に合わせてトータルデザイン。デザインと使いやすさ、手入れのしやすさを考慮して設計
有限会社アーキテクト工房Pure 髙岡 文記
1961年内子町出身。2003年に有限会社アーキテクト工房Pure設立。14年、志を同じくする全国のビルダーとともに“住まうオーガニック”を提案する「House de Organic」を設立。また住宅先進国ドイツのパッシブハウス研究所の国内の正式な窓口である一般社団法人パッシブハウス・ジャパン理事、四国地区エリアリーダーも務めている。
他にも『愛媛デザイナーズハウス』では、
理想の住まいを形にする愛媛の気になる住宅デザイナーが建てた
こだわりのお家をご紹介しています。