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民藝の青い影
砥部の陶祖ヶ丘に佇むウメノ青興陶園は明治25年開窯の窯元。平成元年には、当時観光客であふれる砥部で砥部焼に直接触れて購入することができる店舗をとの想いから販売店をスタートさせた。当時からオリジナル商品だけでなく、若手職人などの器もセレクトしていたという。
宮大エが建てた和風建築の空間で、陶板の道と砥部焼の里を一望しながらオリジナルの器と若手を中心とした陶芸家集団、もぐらの窯の作品などを手に取ることができる。今では煙突に蔦が絡まり、すっかり年季の入った建物は砥部焼の歴史を表している。「民藝運動で柳さんたちに砥部焼は見出されたんよ」とおかみさんは笑いながら言った。
Information
梅野青興陶園
伊予郡砥部町大南1035営業時間:9:30~17:00
休み:無休
暮らしと民藝
ロープウェイ街を散策しながらロープウェイの乗り口付近まで上がると、味のある木の看板に目が留まる。工藝ギャラリーROSA。花園町で営業していた時期を入れると、今年で14年目。器、硝子、木工品や布などが満酒で落ち着いた空間に並ぶ。店主のまきこさんは、愛媛民藝館で出会ったもやい工藝の故久野氏の選択眼に多大な影響を受け、愛媛を中心とした手仕事の美しさを、肩ひじ張ることなく軽やかに伝えてきた。「民藝をあえて意識してるわけではないし、慣れ親しんでいたわけでもないのですが、今の自分の中のものさしで考えてみると、自然と民藝の影響を受けています。
店を始めたころは少しマニアック、裏道のお店だったのかもしれません。今の方が置いてある器など、素直に受け入れられている。普通に暮らしを楽しんでる方たちに求めてもらっている気がしています。時が経つにつれて地元に目がいくようになり、お客さんも自然と地元の手仕事を求めてくれるようになってきました」。柳宗悦たちの民藝運動、そして久野さんから蒔かれた種がROSAからお客さんへと伝わり、根付いていく。うーん、民藝って素敵じゃないか。
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工藝ギャラリーROSA
松山市大街道3丁目8−11営業時間:11:00~17:00
休み:火曜