愛媛で狩猟をめぐる旅_前編 - マチボン

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2023.11.01

愛媛で狩猟をめぐる旅_前編[writer]rika

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愛媛で狩猟をめぐる旅_前編

THE DAY HUNTER HUNTER

近年、野生動物による農作物の食害、人身被害が問題になっていることをご存知だろうか。害獣と呼ばれる動物たちと、暮らしの営みを守る人間たちとの攻防戦。その戦いの末に生まれたジビエという新たな道をたどる、イマドキ狩猟の姿とは?社会問題を、マチポンジャーナル的に覗く旅。好奇心かついで、いざ山へ。ボン・ヴォヤージュ!

狩猟をもとめて、松野をゆく

「シカは、好きですか?」…そんな一本の電話で始まった今回の狩猟取材。あいかわらずマチポンジャーナルのネタはなんの前触れもなくやってくる。とはいえそこはただの取材では終わらぬだろうと思いつつ、車を走らせ向かったのは愛媛県南予地方に位置する松野町。山と川と、美しい滑床渓谷で有名なこの場所は、自然いっぱいなだけに野生動物もたくさん生息している。
町の主な産業は農林業であるからして、獣害は深刻なんだろうというのは容易に想像がつくけれど、実際の猟をみたことがないスタッフー同。現地に向かう頭の中ではモンスターハンターぱりの戦いを想像し「ショッキングすぎて倒れないだろうか…」などと心配していたとかいないとか。ちなみに、われらの装備は丸腰アウトドア(完全レジャー)である。1件目の取材場所、森の息吹へ到着。屈強なハンターが出てくるかと思いきや、紹介された猟師の石川さんはとてもほがらかで小柄なおいちゃんだった。まず、一言目でぶっとんだ。「先週きたらよかったのにい〜!」…聞けば、先週数頭獲れたところなんだとか。そもそも、わなにかかるのは1ヶ月に平約10頭くらい。週に1~2頭の計算だもの、シカも死活問題(シカだけに)である以上、そんな都合よくお縄にかかるほど甘くはない。ひとまず狩猟がどんなものなのか、まさにわなを仕掛けている場所を回りながら、現場でお話を聞くことにした。

松野の害獣被害について

愛媛県松野町。山あいの自然豊かな地域では、町内全体においてシカ、イノシシ、サルなど獣種の多様化と被害範囲の拡大が問題に。捕獲や防護柵などの防止対策を施すのは被害をうける農家が主で、高齢化や後継者不足といった人手不足が深刻だ。
シカは草食動物なので、松野町特産の南高梅や、植林している幼木、苗木の皮を食べる。
桃栗3年柿8年というが、植林している杉やひのきに至っては出荷までに何十年かかるのに、
シカが数分食べれば商品としての成長が妨げられ、その価値を失うから大損害だ。
とはいえ動物も天敵がいなければ個体は増え続け、食べるものがないなら里に求めるしかない。
人と動物の生活を賭けた、いたちごっこ(シ力だけど)は、たしかに終わりが見えない。

狩る

効率的な被害防止策としてわなによる捕獲、狩猟を行う。大きな個体との対峠に猟銃は欠かせない。
松野で一番の腕利き猟師・石川さんの軽トラの中で出番を待つのは、使い込まれたわな。

わなは10cm〜13cmほどの小さな簡型のものを、細いけもの道に仕掛けていく。
脚をとられると一気にワイヤーが脚に巻きつき捕獲される仕組みだ。

わなの場所は一見人間でもわからずちょっと怖い(山では山道以外不用意に歩き回らないようにしたい)。
トドメは一発、頭を叩いて気絶させ、ナイフでひと突きし確実に絶命させる。
恐怖を「感じるとホルモンが出て、肉が使くなり食べられないのだそうだ。
仕留め方も味を左右するとは、ジビエ、奥が深い。

 

 

狩猟免許を取得するためには

全国的にも野生鳥獣による被害が深刻化している一方で、狩猟の担い手の減少や高齢化が懸念されています。そこで県内では若年層にも狩猟の魅力を体験して発見しようと、さまざまな取り組みをしています。

「狩猟の魅力」を知って若年ハンターになろう!

TEL:089-912-2368(愛媛県 県民環境部自然保護課 生物多様性係)

詳しくはこちら・・・

 

 

 

狩猟をめぐる旅は後編に続く…